居住用の住宅を新築した場合は固定資産税や都市計画税、登録免許税などが課税されますが、増改築をした場合はどうなるのでしょうか。
固定資産税や都市計画税は固定資産税評価額に税率を乗じて求めますが、その固定資産税評価額は、住宅を新築した場合の費用に経年による補正率、床面積、固定資産評価基準に基づく評点の価額を乗じて求めます。これは住宅に使われている材質や床面積の大きさで固定資産税が決まっている、つまり増改築によって間取り変更・設備を最新などにすると家の価値が増すため税金が増える事になりますし、床面積が増えると税金が増える可能性があります。
簡単に説明するなら、家屋の面積が広く、最新の設備を設置している住宅は評価額が高くなる。だから固定資産税や都市計画税は高くなる、という事です。
では、そうした税金を節税する方法を考えてみましょう。固定資産税や都市計画税は、所得税などとは違い、納税者が自ら税金を計算して申告するものではない為、基本的には節税する方法はありません。しかし、住宅を増改築した場合はリフォーム減税制度を適用し、固定資産税が減額する事ができます。
これは、耐震やバリアフリー、省エネのリフォーム工事を行った場合に、一定の要件を満たしていれば翌年の固定資産税が半分または3分の1に減額される制度です。例えば耐震工事は、昭和57年1月1日以前に建築した住宅を現行の耐震基準に適合させる為の工事を言い、120平米相当分の税額が半分に減額されます。
バリアフリー工事は、65歳以上、要介護または要支援の認定者、障害者のいずれかが居住する、築年数10年以上の住宅に対し行われたバリアフリー工事を言い、工事後の床面積が50平米以上となる事を条件に、100平米相当分の税額が3分の1に減額されます。
省エネ工事は、平成20年1月1日以前に建築した住宅の窓の改修工事か、平成25年の省エネ基準に適合させる為の工事を言い、工事後の床面積が50平米以上となる事を条件に、120平米相当分の税額が3分の1に減額されます。